「はいよろこんで」分析してみた

分析

「ギリギリダンス」と呼ばれるダンスがTikTokなどのショート動画でバズっている。

そのバズりの要因を音楽的要素から分析してみた。

概要

MVはダンスミュージックと昭和レトロな画風のアニメーションの組み合わせに引き込まれる。

作者のこっちのけんとさんの”うつ病になった経験”が楽曲のテーマになっていて、考察要素のある歌詞やダンスミュージックながらどこか情緒を感じさせる表現が含まれている。

本人からも解説動画が投稿されている。

本記事では上記の動画で解説されているもの以外の音楽的側面から分析している。

音楽的分析

全体的にダンス要素のつよい4つ打ちリズムだが、ジャジーなピアノが哀愁を漂わせていて単純なノリノリダンスミュージックではない。

丸サ進行系

音楽好き界隈では有名で大人気の「丸の内サディスティック進行」。

「はいよろこんで」のコード進行はそのまま丸サ進行ではないが、丸サ進行系である。

Ⅳ→Ⅲ→Ⅵmというコード進行がメインとなっており、丸サ進行に近い形をとりながら7thをとっぱらって不安定さを減らし、ダンスミュージック向きな作りになっている。

情緒を感じさせる丸サ進行をダンスミュージックに取り入れることによって暗いテーマとダンスを両立させている。

直感でも考察でも楽しめる

同じコード進行の繰り返しだったり、4つ打ちのドラムだったり、1度聞いてわかりやすく楽しめる要素がありつつ、実はテーマが深く歌詞の内容に考察要素があったり細かい作り込みがある。

つまり誰が聞いても刺さりやすい作りになっている。

音楽からも見られるレトロ感

インストにサスティーンが短く音の粒の多い演奏で木琴のような音のシンセサイザー音源が使われていたり、叫び声のようなサンプリング音源や効果音が使われていて、レトロゲームのような雰囲気が作られている。

このレトロ感は若者世代にとっては新しく新鮮で、大人にとってはノスタルジーを感じさせる。

MVと併せてレトロがこの楽曲の1つのテーマになっている。

まとめ

実はいろいろと深い要素を持っている「はいよろこんで」

陽キャも陰キャも大人も子どもも歌って踊れる「ギリギリダンス」は絶妙なバランスの上に成り立っている。

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